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子供メガネ測定補正 

2016年9月9日

 子供メガネ測定補正 

アイポイントを取る時、集中力が途切れるためお菓子や関心のある縫いぐるみやおもちゃなどで釣ろうと試みたり・・・

しかし、じっとしてくれないのが当たり前の幼児、眼位測定、実に難しいものです。

遠視性乱視 不同視 (右眼:複合斜視 強い下斜視)

三歳女児 奈良県ご在住

 

眼部撮影観察、右眼に複合斜視
眼部撮影

測定を誤らないよう写真撮影をさせていただき、事後補正を行う場合があります。特に左右の度数差が大きい場合、誤った眼鏡制作は物言えぬ小さなユーザーに苦痛と弱視治療に差し支えをもたらしてしまうからです。
アイポイント補正
弱視等治療用眼鏡アイポイント補正

現在視力が思うように上がらない右眼、よく見える左眼をアイパッチ(メガネ取付式)して弱視治療の真っ只中、度数を新たに処方され、少しお顔も大きくなったため一サイズ上のフレームを使い新しい度数で新調します。

処方箋

RS+5.00C-2.75A40
LS+1.00
瞳孔間距離 52
アイポイント位置座標
PD         高さ
右 25.0  14.5
左 27.0  15.5(単位mm)
レンズレイアウト図面
レンズレイアウト図面
通常レンズと別注レンズの厚みと重量の違い
通常レンズと別注レンズの違い

重量比
このケースで、左レンズは遠視性乱視のため通常品であれば
7.1gだが別作により3.1gまで軽減することが出来た。右3.1g 左2.7gで左右ほぼ同等重量(総重量5.8g)のため片側が下がる憂慮なく仕上がっている。

通常であればレンズ総重量は10.2gが5.8gの仕上がった為約半分で済んでいる。

 

左右レンズの概略

厚みや質感など左右差が少なく上がっているのが分かる。
左右レンズの比較
Lens thickness compared
側面から見たレンズの厚み差
フレーム形状を小さく選択すれば、自然左右差は小さくなる典型的な例である。
左右レンズの厚み比較
Comparing lens thickness on right & left. It found almost same.
右側レンズを通し見える像が少し大きくなっているのが分かる

トマトフレーム
子供眼鏡出来上がり概略
Schematic of completed
Children Glass.
解り難いかもしれないが右左で大きな度数差があり、右側レンズ(写真左側)は度が強いのが分かる。
度数の左右差を見ることが出来る
It is able to see the power difference on right & left.
右レンズ(この写真では左側)は、フレームリム内に収まっている。
右の度数は強いが目立たない
The right Lens have strong power but inconspicuous.

 

定期点検の重要性

このような左右の度数差が大きい不同視の場合、眼鏡全体がずれ下がるだけで無用な上下プリズムが簡単に発生する。

レンズ重量をできるだけ薄く軽くし、併せてフレーム重量を軽いフレーム選択し総重量の軽減を図り、万有引力でズレ下がるのを極力防ぐ対策を講じている。

(仮に10mmズレ下がった場合、球面度数からみて約4.00プリズム差が上下に生じ、おそらく子供は強い違和感からメガネ装着を忌避する。)
単にメガネを軽量化しズレ下がりを防止するだけでは不足である。

日常或いは定期的点検が必要なのは言うまでもない。

保護者は、メガネのズレ下がりに気づかない場合がほとんどである。自覚で検出する方法でチェックすることが望ましい。

星野式ワンハンド検査法
星野式ワンハンド検査法

レンズは何処を見ても同じように見える?

よく保護者から聞く話として「レンズはどこを見ても同じように見える」と誤解されているケースが後を絶たない。

レンズには一点の光学中心がある

レンズに度数が入れば必ずそれぞれの目の中心に合わせなければならない左右それぞれ一点の光学中心があり、中心が合わないと強い違和感を生じさせ眼鏡を忌避させる原因になる場合がある。

ズレ下がるだけで生じる苦痛

特にこのような不同視の場合、ズレ下がるだけで小さなユーザーに意味不明な苦痛をもたらし、光学中心が目に合わない場合眼鏡を掛ければ常に逃げようのない得体の知れない苦痛を体験することになる。

合わない状態を続けると
このような状態が続くと予期せぬ後天的上下斜視を形成する原因になり、一旦上下斜視になってしまえば取り返しがつかず、斜視になってしまえば以後上下斜視矯正されたメガネが必要となってしまう。
ここにメガネの持つ危険な側面と副作用が有りこれを予防するために点検調整が必須である理由である。

この問題の重要性と、我々従事者は常に倫理観を持ち対応する必要がある。単に処方箋通りに作り対価を得れば済む問題では、決してない。
安易に、安い・格好がいいなどとユーザーの希望に単純に迎合するのも問題がある。

保護者の心構え

保護者は問題の核心や情報・知識を得て、自分の子供は自分で守るくらいの覚悟と意識が必要です。まして、子供成長の3~6歳までの限られた期間に、正しい眼鏡で視覚刺激を黄斑中心窩に得る眼鏡矯正により、脳にものをものとして認識できる視能=ソフトをつくり上げる時期、激安とか安いということと品質が共存するなどと甘く考えるのは、希望的観測に過ぎない現実がある。

今子供の将来の視力を形作っている

今保護者と我々がやろうとしていることは、親の一時的な懐具合の話でなく、大切な子供の生涯を決定づける大切な弱視治療を行う用具を求める事で、よく考えてから行動されることを期待したい。

後で後悔しないように・・・

 

 





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