極強度の内斜視  32.00⊿プリズムディオプター

 極強度の内斜視   32.00プリズムディオプター

ユーザー

奈良県 50代 男性

【実施例】極強度の内斜視 32.00プリズムディオプター

長年お世話させていただいている顧客の定期点検検査で内斜視の変化があり対応した直近事例。

この32.00⊿プリズムディオプターを弾き出すためどのようにしたか?はここでは説明致しない。小生独自に編み出した独自方法で解決した触りの部分だけ御覧頂いています。世界中のどのレンズメーカーに問い合わせていただいてもこの度数のプリズム度数は製作していない。

「前の眼鏡ではどうしても目を凝らし見ようと意識し目に力を入れなければ二重に見え車の運転が危なかった、車線がどれが本当か分からず幾度も身の危険を感じたが、これなら目を凝らさず楽に運転など出来る、目も楽」との結果「眼鏡がとても軽く、ズレ下がらなくなった」


強い内斜視に対応した累進屈折力レンズ

度数

右 裸眼1.2 矯正1.2XS+0.50C-0.25A125 遠見プリズム 16.00⊿ディオプター ベースアウト 加入 +3.00

左 裸眼0.4 矯正1.2XS+1.50C-0.25A180 遠見プリズム 16.00⊿ディオプター ベースアウト 加入 +3.00

両眼合わせて 32.00⊿プリズムディオプター(恐らくギネスブック級)

両眼視力 

1.2~1.5 

立体視

良好、距離感や奥行きが感知できる

瞳孔間距離 

プリズム負荷後実測 57mm PDメーターの見かけ瞳孔間距離: 68mm

使用レンズ

屈折率1.7 累進屈折力レンズ(遠近両用)


レンズ・フレームの概要

加工前のレンズとフレーム

加工前のフレーム・レンズ

加工前のフレーム・レンズ


加工難度の高いプリズムレンズ

レンズを削る時、写真を見ていただけばレンズの断面を想像していただくと強いテーパーすなわち三角形の断面である。加工はレンズを挟み込みクランプしレンズ外周を切削加工するが、レンズは両側から加圧クランプし固定するが物理的に薄い方へ抜けるよう移動するがこれを防止する必要が特にプリズムレンズにはある。

中学の理科で習ったと思うが、クサビのような状態でクランプ間に位置する。この時の力は想像以上に大きく岩石を割るのにクサビを使うことを思い出していただきたい。この様な強い力が働くため簡単にレンズがずれれば目的のプリズム度数が変化し使い物にならなくなる。

またプリズムの強いレンズをクランプするためのレンズ固定治具を、従来は投影式のものを使用していたが、現在はレンズ画像を撮影した画面で捉え固定治具を自動的にセット出来る便利な時代になり隔世の感がある。

特殊な治具

実際の加工経験では、数多く失敗を重ねてきた。これに対する解決を試行錯誤の中から独自の特殊治具(社外秘)を考案した。ズレて失敗しない苦労が実は手渡される眼鏡作業の裏に有る。一般普及するありきたりのレンズ加工機で加工すれば必ず失敗する。強度のプリズムは一般レンズと異なるリスキーで加工難度の高いレンズである。


レンズ取り付け後

仕上がった眼鏡

仕上がった眼鏡

レンズの厚み概要

鼻側のレンズ厚は0.5mm

斜め上からの概略

斜め上からの概略

 

上部からの厚み概要

上部からの厚み概要

 

テストシールを張ったところ

テストシールを張ったところ

眼鏡装着後の様子

装着後チェック

装着後チェック

 

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