車がないとたちまち 生活に大きな支障 が
主訴
「奈良県の郡部に暮らしており車がないとたちまち 生活に大きな支障 が生じる」 運転免許の取れる眼鏡が必要
眼鏡調整後 運転免許視力検査合格
ユーザー
奈良県 65歳 女性
眼鏡目的
運転免許更新時の視力検査用眼鏡
黄斑円孔 網膜剥離 運転免許視力検査にパスしたい。
眼科や眼鏡店で断るか諦めるように言われた。生活環境上、車が使えないと生活が成り立たず困惑しネット検索で当店を知り、藁をも掴む思いでご来店。使用中のハードコンタクトレンズはS-12.75で片眼使用、眼鏡は両眼ともs-4.50ではボケて見えにくく、それでもなんとか日頃片眼コンタクトレンズだけで運転。内斜視を持つが、日常生活でプリズム矯正のない状態、コンタクトレンズの両目使用は辛くて使えないということからもプリズム矯正が必要なことが当初より推測された。
よく見える度数の眼鏡はいつも辛い
両目の視力をそれぞれ上げハッキリ見えるように調整すると、内斜視に依るズレが顕著に感知され違和感が増幅される。調節可能であればしばらくして調節できれば良いが、調節出来ない程度であれば眼痛や頭痛を引き起こすことがよく知られているとおりである。
視力矯正後、強烈な度数差により、いささかでも重量から眼鏡がずれ下がれば望まない上下プリズムが容易に生じ見えにくく成ったりし、悪くすると頭痛の原因に成る。したがって当初1週程ガラスレンズでプリズム矯正などを網羅的な装用テストを行い様子を見た上で可能な限り最高視力が出る度数に抑えプラスチックレンズに切り替えた。
レンズ加工機の限界
レンズ加工においてユーザーメリットと加工精度のため、度数がこの程度に成ると計画したプリズム矯正のレンズ中心はガラス加工用のレンズブロッカーが【投影式】のためレンズの精度が劣るため納得できない。
ユーザーのために高精度レンズな加工のためには、高性能なプラスチックレンズ加工機に頼る以外なく、プラスチックレンズで対応できない度数は、レンズメーカーに無理を言い協力を得て強度レンズ発注し納得の行く眼鏡制作を行うことが可能になった。
レンズの改善
なお下記写真で分かるようにガラスレンズの外周部に生じる見苦しい渦は、ガラスレンズ外周研磨でも出来なくは無い。しかしユーザーが女性であり、ガラズレンズ総重量25g程度で万有引力がもたらすズレ下がりが避けられない物理的問題が当初有った。
いささかでもズレ下がりが生じれば連動して発生する上下プリズムはユーザーに頭痛等の副作用をもたらす。加えて装着時のユーザーの美観=レンズ渦を消すレンズ外周部コバ鏡面研磨はプラスチックであれば容易に改善できるため、つまらない高価な1.9屈折ガラスレンズは破棄しコスト意識も捨てた。このような強度数のケースにおいてガラスレンズは、ユーザーメリットがない。
度数
右 裸眼視力 0.05 矯正視力 0.6 X S-5.75C-0.75A35
内斜視 ベースアウト 5.50⊿
左 裸眼視力 0.05以下 矯正視力 0.8p X S-16.00C-2.00A105
内斜視 ベースアウト 1.00⊿
両眼視力 0.7
PD: 60.5mm 眼鏡総重量 14.3g(ガラスとの比較で11g軽量化)
不等像視検査
不等像視(頭痛の原因に成る): チェックしたが大きな差視が生じていなかった。距離感など融像視が生じている。
フレーム強度
見た目フレームが細く弱々しく見えるだろう。しかし十分な強度を持つ素材のフレームである。
ガラスレンズ
ガラスレンズ取り付け
頭蓋骨の歪み 調整 (頂点間距離を保つ)
眼鏡ツルが片側によっているが、頭蓋骨の歪みを反映し意図的に歪めた。
前傾角調整
フレーム・デザイナーの無知
ユーザーの耳の位置が少し水平線より低い。適正な前傾角を維持するため鎧(よろい)部分の傾斜を強く調整した。フレームはこのような調整が出来ることが必要であるが、一般に言えるが「眼鏡フレームメーカーのデザイナー」は、殆ど眼鏡矯正経験がなく無知な場合が多い。前傾角調整のできないフレームを平気に作っている。
プラスチックレンズ
おそらくどの読者もこのレンズの厚みを見た時
レンズ重量 7.1g + フレーム 7.2g 合計14.3g
コバ研磨していないガラスレンズに比べ、コバ研磨されたレンズはレンズの渦が生じていないのが分かる。
レンズ中心シールを貼りユーザー確認を行っている
高圧縮ガラスレンズが常に薄いとは限らない(同一フレームに合わせた同一形レンズ)
加工の自由度が高いプラスチックレンズの場合
1)レンズ外周部鏡面研磨が可能である。
2)特殊な面取り加工が可能である。
結果
無事に普通運転免許視力検査に合格。
お客様の声
「奈良県の色んな所を回ってどうにもならず半ば諦めて、最後の頼みで星野さんに巡り会え助かりました。」
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