お目目とレンズの中心の話

お目目とレンズの中心の話

【ご相談】2歳の子供がメガネを掛けたがらない

赤ちゃんと変わらない難しい年齢だが、最初の眼鏡導入に失敗していると考えられる。この年代の来客が多いが、眼鏡の装着は基本的無理強いせず、短くて1週間~1ヶ月ほど嫌がるなら自分で眼鏡を外すのを自由にさせ、頃合いを見てまた掛けさせる繰り返しを保護者が行い、やがて本人がよく見えると分かれば自ら眼鏡をかけるまで気長に待つのが一般的である。しかしこのケースでは小生の考えでは、強制性の強いバンドと何らかの扱いに依る中心の狂いに依る見え方の悪さから掛けさせようとする行為が一定のトラウマを作り眼鏡装着を忌避させていると考えられる。
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無水晶体眼のカナダのお客様

新規に当店で受注したメガネを掛けて生じた違和感は、先天性白内障による水晶体全摘手術を受けた無水晶体眼、言い換えると強度レンズの取り扱いは細心の注意を払わなければならず些かでも中心が狂えばユーザーを後天的斜視に至らしめ、以後ユーザーはどこのオプティカルショップを訪れるようがどこでも目に合わない眼鏡と遭遇するはめになる。実際にこのユーザーは常に眼鏡を作るたびに目に馴染む見やすい眼鏡を得れなかったと告知していた。
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【190420実施例】総重量14.5g 比較的強い複合斜視

度数 眼鏡の目的: 遠近両用初期導入 右裸眼視力 <0.05 矯正後 1.2 S-5.75(球面) プリズム矯正 (R)  BO 4.50⊿ BD 3.00⊿ ⊿=プリズムディオプター 左裸眼視力 <0.05 矯正後 1.2 S-4.50(球面)C-1.25(乱視度数) A15(乱視軸度) プリズム矯正 (L)  BO 4.50⊿ BU 3.00⊿ PD 遠用=60.0
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大きな度数差 不同視

処方箋に書かれた通りに作れば眼鏡店の責任は逃れられるかもしれません。しかし処方箋には医師が期待し書かれていない不文律の守るべき点、言い換えると光学原理を解しそれに基づく眼鏡を作る責任のあるものです。6歳までお金で買えない限られた貴重な時間を浪費するだけに留まらず、後天的な上下斜視を招来する由々しい可能性がここに潜んでいます。
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米国の乱視処方

このような度数の差が大きい場合、命題として1)可能な限りレンズ光学中心をユーザーの見る方向に正確に合わせ、2)日常の使用で眼鏡がズレ下がらず中心の狂いが生じにくいいことにある。そのために必要なことは、眼鏡重量が可能な限り軽くしずれ下がらないようにしなければならない点にある。いささかでも目とレンズの中心が合わない、保護者等単純に眼鏡がずり下がっただけと見過ごされやすいが、ずれ下がれば容易に上下プリズムが生じユーザーは強い違和感を覚え、放置していると予期しない後天的な上下斜視を形成する恐れがある。
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子供の近視進行予防

子供の近視進行予防  豊中市 11歳 女子 小学校6年生 近視進行予防レンズ 強度近視性乱視 近視予防眼鏡を眼科で処方したが近視が進むばかり心配なので当店で眼鏡を作りたい。 使用中の眼鏡 改善点 ● 使用中の眼鏡のアイポイントが低すぎるため...
いろんな見え方の不都合に対応した眼鏡

【実施例】幾つも遠近眼鏡を作ったがどれもよく見えない

幾つも遠近眼鏡を作ったがどれもよく見えない。よく見えない原因は斜視が原因であった。矯正後違和感なく昔のようによく見えるようになった。改善点 レンズの光学中心と目の中心があっていない。これを正確に合わせ、本人の目で中心一致を確認。主因 1)遠用度数が過矯正 2)斜視、外斜位  このケースの見えにくい原因は、隠れた外斜位が主因。遠くはなんとか見えるが、近くを見る時視線が内側内転し文字などに目の向きが合わせられないために文字などが見えにくかった。ユーザーの訴えていた、1)1メータ先のPCのモニターの文字が読み難い、2)目の疲れ、3)勘に頼る作業4)乱視矯正で色濃くはっきり見える等解決出来た。
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日本眼鏡学 学会発表 星野龍一

メガネユーザーに不透明な光学中心の一致確認をする手法と視軸とレンズ中心を他覚・自覚で眼鏡デモレンズに記録する装置の紹介 オプティカルデザインホシノ 星野龍一  IXON(特許庁 商標登録第4557820号 所有権:星野龍一)
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遠近両用レンズ中心の不一致例

遠近両用レンズ中心の不一致   中心が合わされていると信じていたユーザーの掛けている遠近両用眼鏡のレンズ中心が合っていない事例、稀なケースではない。 何故このようなことが  「レンズメーカー=信頼」ではない。信頼は、単純にいろんな宣伝を行う...
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レンズを薄くする 強い遠視性乱視 S+10.00C-1.00A165

3歳児健診をすり抜けている 親御さんは、三歳児検診を受けておられ、まさかこのような強い弱視が有るとは夢にも思わず、偶然眼科で発見し弱視治療を5歳から始めることに強い焦りを感じておられる様子でした。 当方の定期点検は、毎月行います。特に度数が強くいささかでもレンズ中心の狂いが生じず、良好な視覚刺激が生じ、視能育成が早期に進むよう願い見守っています。 結果 2017年定期点検で幸いにも弱視治療が進み、視力1.0が出ていおられ親御さん共々喜ばしいことです。