あなたの夢 視力
オリジナル 夢の眼鏡
オリジナルとは 常識に穴
眼科「手術はうまく行った」 患者「見えなくなってきた」
筆者は、徐々に見えにくくなり困り果てた方と接する機会が多い。眼科で「手術は『上手く行ってその後目に変化はない良好です』と言われ、私達（患者と家族）が『見えにくい』と言っても「それ以上の対策や眼鏡処方をしてくれず途方に暮れている。この頃は検査もしてくれなくなった。」・・・「行き違い」が生じている。
おそらく医師は、手の施しようがなく苦しい説明で核心の話をしていない様子である「さじを投げられた」と患者の家族は理解している。しかし娘さんにとってはかけがえのない母親。
本人は「見えにくい」と毎日こぼされ、娘さんの顔すら見えにくくなってきたと言う。「なんとか眼鏡で見えるようになりませんか」相談を受け屈折検査をしてみた。
斜視が外観から見て取れるので両眼視機能検査を含め自分のできるすべての検査を試みた
結果
他覚的測定値は6年前と変わっておらず。測定機の返す度数からかなり離れた度数域まで含めて試行錯誤も試してみたが見えにくいと言う、ご高齢なので器質的視力障害も疑ってみたが問題なく受け答えをされている。
これは限界点か？ 視力の壁を強く感じた。どう視力の壁を乗り越えさせてあげられるか・・・
経緯
最初のご来店２００９年１月（眼科処方箋）
右目 矯正視力 ０.５ S＋０.２５ C－０.５０ AX６０
左目 矯正視力 ０.１ S＋２.５０ C－０.５０ AX９０
２０１３年６月 大手総合病院眼科
黄斑上膜手術後、左右で大きさが異なる見え方（不等像視）と交代性外斜視による抑制が生じている。片眼づつで見えて生活に支障はなかった
２０１４年白内障術後 遠用と近用の眼鏡製作 （眼科処方箋）
遠用
右目 矯正視力 ０.４ＸＳ-０.２５Ｃ-１.００Ａ７５
左目 矯正視力 ０.４ＸＳ+０.５０Ｃ-０.５０Ａ１４０
近用
Ｒ Ｓ+４.５０Ｃ－１.００Ａ７５
Ｌ Ｓ+５.２５Ｃ－０.５０Ａ１４０
２０１５年脳出血
車椅子の生活を余儀なくされている
本年度来店時 視力状態
右目 裸眼０.１ 矯正視力 ０.３ ＸＳ－０.５０Ｃ-１.５０Ａ７０
左目 裸眼０.１ 矯正視力 ０.１５ＸＳ±０.００Ｃ－０.５０Ａ１３５
見えた！
翌日、色々考えた結果、過去の経験を照らし考え出した方法を試みた。
眼鏡をテストし「娘さんの顔など見えた」。この結果この特殊眼鏡を、適合フレーム選定後、受注。
眼鏡適応：変視症
網膜疾患の黄斑変性症や黄斑変性症に伴う、「ものが歪んで見える」「像が波打ってみえる」「像が潰れて見える」「中心部が抜けて見えない暗点（部）」などなんとか見させて来た方法。
過去にあった困る人への試行錯誤の末得た「解」である。視野角は極端に狭くなる欠点があるが「見える」
何を選択する
この場合メリット「見えること」と犠牲「デザイン・格好・視野角・重量」を天秤に乗せ、どちらを取るか。ユーザーが頭で想像する希望通りには行かない。近道もない。
「あなたの夢：視力」をあきらめないのであれば・・・眼鏡屋（筆者）も変わる
オリジナル
「見えなくなる」ことは「恐怖」。壁にぶつかってイノベーション・・・眼鏡は多少の形骸を残し変わる。言っておくがオールマイティでない、視野角が極端に狭く、何かを得るためには必ず何等かの犠牲が生じる。見る方向にしか見えない。
眼鏡屋のある日
閉店後、シャッターを閉めて独りゴソゴソ。
眼鏡屋は突如レンズのど真ん中に大きな穴を開けた、風通し？ではない・・・
レンズの穴には度数もなにもない空気だけ、独り言『片眼遮蔽 アロワンス』
レンズの常識に穴・・・こんな眼鏡。
「なにとぞ見えるように」とひたすら祈りと願いを込め・・・・
眼鏡総重量
４８.８ｇ
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