子供メガネ 軽く安全に
材質
親の関心事には、メガネが軽くそして安全なように願うのは当然。その方法として、一般的には強く割れにくいポリウレタン系の屈折率 1.60 1.67レンズ基材を使用している。
素材選択だけでレンズ破損を防げるか?
レンズエッジに残る細かい傷
それ以外のレンズ破損の可能性を減らす大切なポイントとして、レンズは小売店で加工されておりレンズ外周加工時細かい傷が残りレンズが割れる原因になりうる。このため一般的な外周加工で済まさず、一手間を加えたエッジ部分を鏡面研磨すると小傷が減りレンズ強度が増す。また子供の思わぬ行動から無理な力が眼鏡にかかった場合、レンズが割れる前にフレームから抜け落ちるフェイルセーフとして当方ではすべての子供メガネに鏡面研磨を施している。これにより白い切削面をなくすことにより見た目の厚み感が軽減される。
目的は安全対策にある。
ズレ下がるだけで簡単に生じる副作用
またレンズ軽量化を図るのは、眼鏡が重たくずり下がることを防止する目的を持つ。単純に眼鏡がズレ下がって鼻眼鏡になっても問題ないと思わないでいただきたい。ここで示す不同視の場合、眼鏡がずれ下がるだけ予期せぬ不正プリズムが生じ、左右の目で物を見た高さが違うようになる。ひどい場合はものが2重に見えたり、ぼやけて見えるような副作用が生じ弱視治療を遅らせる原因になる。
ずれた眼鏡をそのまま長期間掛けさせると後天的な上下斜視を形成する危険性がある。
初期対策として眼鏡をできるだけ軽量化する
では、軽量化すればそれで大丈夫か? 眼鏡店に行きメガネを作って一期一会の作って終わりで済ませるか?子供メガネは、眼鏡を作ってから以後の光学中心が目と合っているかが大切。
眼鏡店としては、眼鏡を作って販売するという一期一会であれば楽です。目的とした治療期間が限られている弱視治療が終わるまで、後の維持管理が非常に大切な治療用眼鏡で定期点検は口でいうほど簡単なものでない。
例えば、子供が掛けている眼鏡のレンズ光学中心が子供の目と合っているか?確信を持てる親が居てるでしょうか? 我々専門でも掛けている眼鏡をレンズメーターで中心を特定しマーキングし眼鏡を実装させなければ分からない事です。作って渡したから安心などとはとても言えません。
問題とする相手のレンズは透明でどこに中心があるか?誰も目で見て目と合っているかわからない・・・それがレンズで弱視治療のエンジン。
子供用メガネ
ユーザー
4歳 男児 東大阪市
子供メガネ仕上がり重量
仮に我々が手短にある既成レンズを使って作ればレンズだけで約10gほどの重量になります。レンズ設計し別注生産するとレンズ重量は4.3g 約半分の重量の仕上がりにできます。
このケースでは、子供フレーム 7.4g 仕上がり眼鏡全重量 11.7g
処方箋
処方箋と眼位実測によるレンズ設計図
加工
安全への配慮
仕上がり検査
レンズメーターの測定画面です。あまり意味はありませんがご参考になれば、このようにしてレンズの度数を測定しています。
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