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眼鏡とQOL

2016年9月18日

  眼鏡とQOL 

目とレンズ中心の不一致
目とレンズ中心が全然合っていない例

51歳 女性 営業職

高齢化に伴い人口構成で老眼人口が増え遠近両用メガネを掛けている方が大変多くなりました。

このような機能性レンズは、大前提として目とレンズ中心が一致することによってレンズの持つ便利な機能性すなわち遠くと近くが無段階に見やすくする能力を持ちます。

しかしレンズは透明であり一体その中心が目と合わされていると信じる方がほとんどですが、上記写真のようにレンズ中心が目と合わされていないメガネを掛けている方が大変多くなってきています。
このケースは、メガネの取引業者の方ですが一見して目の位置(眼位)が少し変なのでメガネの状態をチェックしてみた。

自己申告で目の眼位が変なのは、メガネによるものか先天的なものなのか因果関係は不明。

しかし目とレンズ中心が合わない場合眼位を変化させる場合があります。

いずれにせよ、視力測定をした結果、外斜位と上下斜位が検出された。

 

写真から説明

中心が合っていない

写真に補助線を入れましたので、簡単に目とレンズ中心が合っていないことが一目瞭然でお分かりいただけると思います。

角膜頂点の反射点が目の中心ということになります(撮影角度により多少変化する場合もありますが、このケースではほぼ目の中心を表しています)。

写真を分かりやすく

角膜頂点を基準に白い補助線を入れましのでその交点が目の中心です。

レンズテストシールで求めたレンズ中心は、緑色の窓の部分で、緑窓の中心を赤い補助線で表しています。

白と赤の交点が一致させるよう眼鏡技術者は合わせる必要があります。

中心を合わせる目的は

この中心を合わせることによって初めてレンズメーカーが提供するレンズの機能性を確保できます。

フレームに取り付けられたレンズの機能性を実現する為に、言い換えると遠くと近くがよく見えるようにする機能を実現するためにレンズの中心を目に合わせる必要がここにあります。

問題点

従って、赤い線で交差した点は、レンズの中心で、白い交点まで移動しないと機能性レンズ=遠近両用レンズ(累進屈折力レンズ)は、持てる様々な遠用~近用までのそれぞれの視点距離に合わせた目の内寄り(輻輳)や度数のピント合わせ=調節が機能しなくなるということにもなります。

フレームを歪めると

このようなレンズ中心は、日々の使用でフレームを歪めたりすると簡単にその整合性を失い見えにくくなる側面を持ち、定期的な点検調整の必要性もあります。

改善方法

ではこのレンズをどうすればよいか?この程度に合わないものは調整では改善する方法がなく、残念ながら捨てて、新たに作り直す必要があります。

本人は気がついていない(それが一般的で問題)

この方の場合、斜位が生じていたわけです。レンズが原因か?先天的な性質が原因は不明。

しかし、内斜位と上下斜位が生じており、同時にレンズの度数も合っていませんでした。

本人は、ただあまりよく見えない位の程度の感じで何が原因か気がついておられず、同業と言えどよく見える眼鏡との出会いがなく、メガネを掛けると少し良く見えるので分からずに掛けておられた。

当方で検査して初めて初めて気がついた。一般に見え方についてよく分からなければ与えられたもので少し見えれば満足し、比較するものがないのでこんな見え方だと気がついていないという現実が有ります。

それが我々眼鏡を生業にしていてこの状態ですから、普通一般はどうであるか?推して知るべし。

測定結果

測定結果から、次の視力矯正を行えば 左右とも1.2 両眼矯正視力 1.5
右 S+1.00C-2.50A170 基底外方 1.50⊿ 基底上方 0.75⊿
左 S+1.25C-1.75A20 基底外方 1.50⊿ 基底下方 0.75⊿
瞳孔間距離 61㍉
斜位 : 複合斜位 (内斜位と上下斜位) 両眼視機能を持っており、立体視可能

メガネを掛けた状態、両眼においてベースアウト(内斜位矯正)の状態・・・
期せずして目に合ったのか、眼がレンズに合わせたのか不明、いずれにせよ内斜視と上下斜位。

掛けてみて

テストレンズで矯正し試したところ・・・

「わっ!遠くも近くも、ホントよく見えます」(これはお世辞抜きの話)

でした・・・

迷い

斜位が有るということで心理的にショックだと言うし、メガネを新調するかどうか迷い。

同業同士のやり取りで作られ持ち込まれて検査したメガネですらこの調子。

一般店舗で生じている実態は、あなたの想像に難くないと思います。

いろんな事例をこのサイトでは掲載していますが、このような状態のメガネは実にたくさんあります。

どのようなお店で同様の問題が頻発しているか詳細に伺って記録したりしています。大変な事です。(-_-;)

見えることの重要性

一度よく考えてみて下さい。

見えるということは命の次に大切なことであり、色んな視力で困っている方々と日頃接していて、見えるということは逆に本当に目で困っている方からすれば・・・

それは奇跡と同じとも言えます。

メガネはモノとしてお金で高いとか安いとか評価されがちですが、

しかし我々が提供する眼鏡は、神経を研ぎすませ心血を注ぎ一つ一つ目に合わせて作るオーダー品

加えて知識経験などの目に見えない無形のものが大きく関わり、簡単に中心が変わりやすく管理を必要とし、商品透明性に極めて悖るアイテムです。

裸の王様

自分の眼とレンズの中心が合っているかどうか?手渡し時、レンズ中心の目との一致を自分の目で確認した人は殆ど100%居ない由々しい現実があります。

言い換えると、メガネ・ユーザーは殆ど 「裸の王様」状態 だと思います。

これは数十年この生業に関わって来た小生が言うぐらいです。

本人が気づいていないだけで、今かけているメガネ以上に快適によく見えるメガネとの出会いがあるかもしれません。

そう願っています。

QOL
クオリティ・オブ・ライフ(英: QOL quality of life、QOL)
ひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた生活の質が、どれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出すのに役立つか?

視力はあなたのQOLに大きく関わり合いを持ちます。

安売りメガネで目先のお金がどれだけ節約できるか等と視力とは無関係だと思います。いかがでしょうか?





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