【実施例】 調節性内斜視 比較的強い遠視性乱視
子供メガネ
ユーザー
大阪市内在住 8歳 女児
来店動機
当初他店で弱視治療眼鏡を調整したが治療進度が芳しくなく、使っているとすぐに歪む眼鏡フレームに困っておられた。当店品ではなくとも子供の眼鏡フレームの調整は、要望に応じ調査を兼ねて弾力的に調整を行っている。
困る本人と心配する保護者のために無償で調整をサービスしてきた。調整の為頻々と購入店に通っておられた。購入店はあまり調整に積極的でなく単純なフレーム調整だけで目とレンズの中心一致に関しては検査していなかったとのことである。
親の労を減らすために
歪みにくいフレームの提案を求められ、調整のため保護者のご来店の労を減らすため強度に優れたナイロン樹脂の本フレームを参考までお勧めした。活発な時期の子供の弱視治療に差し支えなく中心の狂いにくい本フレームとレンズを後日ご注文頂いた。
これまで眼鏡をお世話し今日では弱視治療の矯正視力は1.2が達成され弱視治療は無事完了したという感じである。しかし課外運動などでレンズに傷がつき継続し調節性内斜視(目の屈折異常を補正すると特殊なプリズム矯正などしなくとも眼位は正常になる)のため継続し眼鏡装着の必要性があり継続しお世話している。
子供の習性
これまでユーザーは、比較的物理的強度のあるメタルフレームを使用してきた。子供一般に見られる「眼鏡を広げて掛ける」使い方が眼鏡を歪める原因であると本人や保護者が気づくことは少ない。眼鏡販売店 従事者は「子供の習性」を理解し適切なものを勧めるべきである。
治療目的のため
これまで使用してきたメタルフレームとレンズを合わせた総重量は15.5gで軽量であるとは言える。しかしいくら強度やブランドを誇ってもメタルフレームはやはり曲がる。フレームが簡単に曲がるようでは目とレンズ中心の一致は簡単に崩れ弱視治療に大きな支障を来す。
このため本人や保護者のファッション性志向は一旦置いて、実用面での使い勝手の良さを優先させるとともに強度面で優れた樹脂枠に変更。
従来使用してきた眼鏡と新しい眼鏡の重量差は、僅か1.5g新しい眼鏡が重たくなった。デザインを優先するか、実用性すなわちフレーム変形が少なく目と光学中心の変移が少ない安定した眼鏡を使い弱視治療を優先するか?のちがいとも言える。
フレームの変形は、直ちにレンズ中心の狂いにつながる。核心部分というか目的の「弱視治療」に阻害要因となる点を排する必要がある。
その他 調節性内斜視 について
度数
右 1.2 X S+8.50 C-1.25 A175
左 1.2 X S+8.00 C-1.25 A5
瞳孔間距離 53mm
アイポイント測定
フレーム装着後、フレームの傾きなど本人や保護者確認した上でアイポイント測定。この場合、当方の中心確認は検者が一旦合わせる「他覚確認」、次にユーザーの目で見て中心が合っているか「自覚確認」は更に高精度な中心測定と確認が可能になる。筆者の特許庁登録済み技術。
メガネフレーム上における瞳孔距離測定
右 中心より 27.0 フレーム下端より15.0
左 中心より 26.0 フレーム下端より16.0
重量
右レンズ 4.4g
左レンズ 5.1g
レンズとフレームを合わせた 予定総重量 17.0g
ユーザーの眼鏡装用感
「とても良く見える。」
コメント