メガネを掛けると疲れる

 メガネを掛けると疲れる 

使用中の遠近両用メガネ: 文字がよく見えない

ユーザー

兵庫県 女性 64歳

主訴

半分諦めていたが、とにかく使用中の遠近両用メガネで文字がよく見えない、メガネを掛けると疲れる

使用中のメガネ検査

装着状態で遠近両用レンズのテストシールを貼り観察した結果、レンズ中心が全く目と合わされておらず、目とレンズ中心の不一致から必要としない上下プリズムが発生していた。遠くも近くも見難い状態であった。


測定結果

レンズタイプ

累進屈折力レンズ(遠近両用レンズ)

度数

右目 裸眼視力:0.6 矯正視力 :1.2 X S+1.75;C-0.75AX90  加入 +2.75

左目 裸眼視力:0.6 矯正視力 :1.2 X S+1.50;C-0.50AX130 加入 +2.75

プリズム矯正

右目 BI 0.75⊿ (外斜位)

左目 BI 0.75⊿ (外斜位)

瞳孔間距離

63.0mm

重量

レンズ :   5.9g

フレーム:   7.7g

眼鏡総重量 :13.6g


外斜位、遠視性乱視の遠近両用眼鏡

改善点

度数の変更と正確にレンズ中心を合わせた。

ユーザーは、眼鏡の重量に関心が強く、レンズ設計を極薄に設定しフレームに取り付けた。その結果、眼鏡総重量13.6gに仕上がった。

眼鏡の仕上がりを軽くするための留意点

これを可能にするためにはフレーム選択で左右の目の中心位置がほぼ左右それぞれのリム空間の中心に来るフレーム選択による。

加工前の眼鏡枠とレンズ

レンズは必要のない部分が研磨工程で削り落とされ一般的なレンズのような丸い形状でない。究極の軽量化は既成概念と全く異なる歪な形状に仕上がっているが、眼鏡の仕上がりに何ら影響はない。またレンズ素材は柔軟性と耐衝撃性の素材使用がこの薄さを可能にしている。

加工前のレンズとフレーム

加工前のレンズとフレーム

 

レンズは写真から少し分かり難いが、極薄である。

レンズの厚み

上部からの概要

レンズ外周部は、全てリム線以内に収まっている、リムからレンズのはみ出しがない状態。

上部からの撮影

上部からの撮影

 

 

結論

ユーザー曰く 「悩んでいた問題は解決。遠くも近くもよく見える、眼鏡重量も予想外に軽く満足」、問題は解決。


軽量性に対する留意点

当初ユーザーは、使用中のナイロールと言うナイロン線を使ったハーフリムレス・タイプを希望したが、このタイプを使うとレンズ厚をナイロン糸とそれに対する強度が必要になるためその分レンズを分厚く作る必要が生じ、希望する軽量化とは相反し眼鏡に求める軽量性を損なう場合が多い。

使用中の眼鏡も例外なく分厚いレンズを使用していたため重たく、ズレ下がる問題の原因になっていた。「レンズを薄く軽く」する希望のためハーフリムレスタイプを廃し、フルリムタイプを強く勧めた。この結果は上記のとおりである。

遠視性乱視の場合、特にレンズの外周が金属リムでレンズを保持するフルリムタイプが適す。

 

追跡調査

定期点検による経過追跡: ユーザー「以前のものと比べにならないほどメガネが軽く快適に見えるようになった。」

コメント

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