肩こりと近くが見難い【実施例】近視性乱視+外斜視

肩こりと近くが見難い【実施例】近視性乱視+外斜視

2017/11/18

大阪市 30歳台 男性 会計事務

【主訴】

近く(遠くも)が見難く、ひどい肩こりと眼痛、辛くて長時間の事務仕事を続けられない。家族歴として妹さんが外斜視で同等の問題があった。

使用中の眼鏡

右 S-3.50 左 S-4.00 単焦点レンズのメガネを長年使用、使用中の眼鏡を他店調整時遠くをハッキリ見えるようにすると近くが見にくいので弱い矯正度数にしてもらった・・・との事。

【改善】

検査結果、両眼合わせ3.00⊿の外斜位を検出、近見調節を軽減しパソコン作業のため中近タイプの累進屈折力レンズでテスト。現在使用中の眼鏡の度数に比べ遥かに強い度数で一旦掛けてもらったが違和感を訴えていた。この後、プリズム負荷後、急速に違和感や度数による「強い」と言う感じが消失し自然・快適に見えるという反応。

矯正度数

近視性乱視 プリズム矯正

レンズタイプ:中近タイプ累進屈折力レンズ

右 裸眼<.05 矯正1.2XS-5.25C-0.50A180 BI 1.50⊿

左 裸眼<.05 矯正1.2XS-5.75C-0.75A180 BI 1.50⊿

両眼近見加入 S+1.25

瞳孔間距離 66mm

手渡し後のユーザーの声【1週後定期点検】

肩こりがほとんどなくなり、パソコンによる事務仕事を長時間しても全く疲れを感じなくなった。眼鏡調整後ストレスなく快適に見え仕事に対するトラウマが嘘のように消え快適に仕事を続けられるようになった。

【眼鏡概要】

仕上がりレンズは、見かけ上分かりにくいが薄加工を組み込んでいる。特にこのような累進屈折力レンズの場合一般的なプリズム加入を行うとレンズ厚は、プリズムレンズが一枚乗っかかるように仕上がりため想定以上に分厚くなるのが一般的である。

これを防ぐためレンズ設計時ふちなしメガネの必要強度を考え合わせ必要十分なレンズ厚を設計し可能な限り肉薄になるよう設計した。

レンズとメガネ部品

レンズとメガネ部品

眼鏡仕上がり総重量は、12.2g

レンズ取り付け完成品

レンズ取り付け完成品

【視軸中心測定と完成品実装状態】

下はフレームをユーザー選定し初期視軸測定状態と完成品実装状態の比較の写真である。

作業上の比較

作業上の比較

このようなフチ無しフレームの場合、レンズと部品組み立ての段階で必ず歪が生じる。これに連動して中心の狂いが生じる。そのまま放置すると当初想定していた度数が反映されないだけでなく違和感、頭痛、肩こりなどの原因に至る場合がある。またレンズが持つ機能性を大きく損なう事がある。

これを防止するためメガネ引き渡し前には再度精密調整を施す必要がある。

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