最新偏光レンズ

最新偏光レンズ

 

最新偏光レンズ フレーム取り付け概略

最新偏光レンズ フレーム取り付け概略

 

偏光レンズは、レジャー先進国カナダや北欧で水面下の魚や乱反射を防ぐ有用性から広く使われてきた。また魚釣りなどで今日広く使用されている。偏光フィルターを介して見える見え方は、特定方向の光線を制限し整えることににより一般のサングラスに比べ像が鮮明に見える効果は今日広く知られている。

 

偏光の原理

偏光レンズ原理

 

原理

光は縦方向と横方向の波の複合光波で構成され、縦あるいは横の光波を制限=偏光することにより、縦横何れかの光波に含まれる乱反射光を除くことにより対象物を鮮明に見ることができる。

 

新旧構造的違い

 

旧レンズ

レンズはこれまで貼り合わせて作られ、レンズにサンドイッチされた偏光フィルムは、ポリビニールを延伸させヨウ素を延伸方向に生じる微細な溝に含浸させ生じたヨウ素結晶が偏光性を持ちこれに着色したものであった。使用したポリビニルは素材の特性上、加湿や熱に非常に弱く、またフィルム前後でフィルムを挟むレンズは、エポキシ樹脂接着剤やポリウレタン接着剤等で接着したため接着性の悪い素材と相まって密着性が悪くフレーム周辺からの加圧などにより簡単に剥がれるなどの決定的欠点を有してた。親水性のある偏光膜は湿気に弱く耐候性に劣っていた。

おそらく、旧レンズを使用した経験のあるユーザーや眼鏡店であれば、何ができないとか様々なメーカー側の制限を受けた経験があるかと推察する。

新レンズではそのような制限がなくなり、かなり自由度がある。また大切な各種屈折異常に広く対応できるようになった。時折、新製品情報に疎い眼科医などから旧レンズを処方指定してくる難がある。しかし最新レンズが有ることを伝え改善を図る考えである。

 

新レンズ

偏光レンズは、レンズ基材自体に微細な溝を物理的方法で生じさせコーティングで作られ、欠点となる偏光膜をサンドイッチする構造を持たず「構造的」に全く異なりレンズ基材自体に偏光性を持たせ安定性の高い点が大きく異る。言い換えれば従来レンズの最大の欠点であった接着性と耐候性の悪いポリビニールフィルムを挟み込む構造でなく、レンズ基材自体に偏光性をもたせたシンプル構造のためレンズの厚みを薄くすることができ、縁無しフレームやリムロンフレームなどレンズ取り付けフレームを選ばず耐久性の高いレンズである。

フレームからの応力に影響を受けることがなく偏光性能を維持しながら各種フレームに取り付けることが可能になった。

偏光度は格段と向上し高い偏光性と視認性を保っている。

 

簡単に変色する従来品

旧レンズは、数年使用するとレンズ色が吸湿や加熱などで退色や変色することが多かった。またフレームに取り付けた時レンズに加わる応力がフレーム外周部辺りで発生する内部応力のため偏光度を落とし応力により見苦しい「干渉縞」が生じ色が斑に見え見苦しい場合が少なくなかった。

 

機能性レンズや製作度数範囲バリエーション

累進屈折力レンズ(遠中近・中近)などの機能性レンズは日進月歩の速さで変化を続けており使いやすいレンズデザインを提供する大手レンズメーカーのレンズバリエーションや屈折性能を享受することが可能になった。旧レンズメーカーはレンズデザインバリエーションが極端に少なく、製作度数範囲は極限られた度数(何ができないかにができない等)と、屈折率に関わるレンズ基材が限られユーザーニーズに対し柔軟性の無いアイテムと化している。

ほぼ寡占状態であった偏光レンズは、中国で生産されたり大手レンズメーカーからの供給などで自由化が進んでいる。

 

紹介する事例

レンズタイプ

累進型単焦点レンズ

 

屈折率

1.67 超高屈折基材

 

度数

近視性、外斜視両眼合わせ 10.00⊿ (右・左 ベースイン5.00⊿)上下斜視 1.00⊿ の複合斜視

右目 S-0.50 ベースイン5.00⊿ ベースダウン0.50⊿

左目 S-0.75 ベースイン5.00⊿ ベースアップ0.50⊿

瞳孔間距離 72.5mm

 

(略号説明 S=球面度数  瞳孔間距離=右目と左目の中心間の距離 BI:ベースイン 基底内方 BD:ベースダウン;基底下方 BU:ベースアップ:基底上方)

 

厚みと重量

レンズの耳コバと呼ぶ両外側の厚みは、0.5mmである、旧レンズの場合先ずこのような種類のレンズは無く、コバ厚は貼り合わせレンズのため最低2.0mm以上あり仮に作れたとしても重たく見苦しい厚みのレンズになる。高度な矯正目的を持つ下記のような「プリズム矯正」に応じたレンズ供給がない。

ちなみにこの場合 フレームとレンズを合わせた総重量は 23.1g

 

構造的違い

 

構造的違い

構造的違い

 

レンズ薄加工設計図面

 

レンズ設計レイアウト

レンズ設計レイアウト

 

出来上がったレンズ

右と左レンズは写真上左右が入れ替わっている(撮影ミス(笑))が・・・旧レンズではありえない片側の厚みは0.5ミリのナイフエッジになっている。旧レンズであれば最低2.2ミリ程度に仕上がり、見栄えはボテボテで悪く、重量はかなり重たいのが常であった。

 

最新偏光レンズとフレーム

最新偏光レンズとフレーム

 

目的フレームに取り付けた写真

最新偏光レンズ フレーム取り付け概略

最新偏光レンズ フレーム取り付け概略

 

上部からの厚み観察

 

プリズム矯正 レンズ厚

プリズム矯正 レンズ厚

 

見え方説明

 

見え方説明

見え方説明

 

提案 カラー

ユーザーはフィッシングやボートクルージングを目的としており、グリーンなどの反対色系のブラウンを選択・提案した。使用目的に応じ各種カラーが用意されているが、体験的にもブラウンは山登りなど山の木々が雨上がりの後ような澄んだ、言い換えるとピュアーなカラーを楽しむことが可能になり、また水面下の状況を知ることができるため海上運航での安全性や漁場での海面下を見ることが可能になる・・・このような目的を満たすものである。

上記以外の目的として、ゴルフなどにも有用である。

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