強度内斜視矯正 プリズム組み込みレンズ
ユーザー
名古屋市ご在住 35歳 男性
主訴
斜視に気付いたのは20歳頃で徐々に斜視が進行している。車の運転がこなせるようになりたい。夜は危なくて、片目で見ているが距離感がなく危なくて仕方ない。
目的
営業でPC作業や車の運転に使える眼鏡
度数
右目
裸眼視力<0.05 1.2XS-4.50C-0.50A180
プリズム矯正 BO 14.50⊿
左目
裸眼視力<0.05 1.2XS-4.50
プリズム矯正 BO 14.50⊿
瞳孔間距離
62.0mm
斜視タイプ
強度内斜視 BO 29.00⊿
(略号説明 S=球面度数 C=乱視度数 AX=乱視軸 瞳孔間距離=右目と左目の中心間の距離 BO:基底外方)
眼鏡概要
眼鏡重量
レンズ+フレーム 23.9g
耳側に厚みが出るので特殊面取り加工を施し厚み感を軽減。さほどレンズに厚み感は現れていない。
上部からの厚み概略
内斜視矯正は耳側にレンズの厚みが出るため斜めにレンズ内側を削り落とした。
上部からの概要をクローズアップ
レンズ外周加工時レンズクランプするがレンズが薄い方へ逃げるストレスが加わっていたが強力にブロックし加工を施した。
レンズの厚み 斜めからの観察
横からのレンズ厚
プリズム矯正でどのようなふうに見えるのか?
下の写真では正面に見えていない像がメガネレンズ上映っている。捉えた背景が小さいために何がこの写真の両側外側にあるか写真から見えない。しかし別の画像が映っている。狭い背景で撮影した所。
更に広い背景を含めて撮影した
度数に関し29.00⊿プリズムディオプターとは・・・ユーザーの眼前から1mのところで29cm像が内側へ移動する訳であるが、下の写真では更に遠いところを見たと想定して写真を撮ってみた。かなり外側にある像が内側へ引きずり込まれているのが分かるであろう。
仮にフレネル膜だとどうなるか?
この写真は別のユーザーが持ち込んだ他店で作られた眼鏡でBO40.00⊿のフィルムがレンズに貼られている写真である。わずか数センチメータの背景(下敷き)が「不透明」になってほぼ見えない。実際、持ち込まれたユーザーはその部分では先が霞んで見えないと言っていたし、事実は写真を観れば分かる。
さらなるチャレンジ
上の組み込みレンズと見比べていただければおおよそ、見える像の鮮明度を理解できよう。両眼にこのようなものを貼ることを考えたり、時々巷で見かけるが・・・如何なものか? 論理・理論をとやかくする前に、実際に見えるかどうかである。このようなものを両眼に貼られたら堪らない。
ちなみに球面度数にもよるが、球面度数6.00~7.00であればおおよそ 72.00⊿プリズムディオプターくらいは捻り出せる だろうと考えている。ただし眼鏡重量は、35グラム程度になる重量上の問題はあるが・・・
安かろう悪かろうがそのような度数のレンズは無いから我慢しろと言うのはどうかと思う。
ユーザーは、視力検査で両眼にフレネル膜テストレンズでテストして見え方が不透明で最悪、恐れをなし「強度のプリズム組み込みレンズ」をネットで苦労し見つけ出したのであるが容易に理解できる。
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