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S+18.00弱視の方必見、ウスくカルく

2018年7月19日

弱視、 S+18.00弱視の方必見、ウスくカルく そして内斜視の矯正 

比較するより良く見える眼鏡を知らなければ、弱視だからこんな見え方だと思いこんでいる場合が多い。視力矯正に関わる従事者の技量や妥協の産物かもしれない場合がある。ユーザーが一歩踏み込んで受ける我々が最善を尽くせばより良い見え方を享受できる場合がある。このケースの動機は運転免許更新時の不安解消と言う動機から来店され問題点を探り改善したケース。

ユーザーの声: コンタクトレンズよりメガネの方がよく見える

見え難さの原因は内斜視だった。不安なく運転免許視力試験合格。

神戸ご在住 36歳男性

ユーザーのご希望 

アフターコンタクト使用で 可能であれば運転免許更新用と眼鏡が重たく分厚い。軽くしたい。

検査で斜視が検出され、斜視はコンタクトレンズでは矯正不可。斜視矯正された眼鏡のほうがよく見えるためコンタクトは営業上使用し、それ以外の日常で運転などには眼鏡を多用するようになったと伺っている。

予想される改善策

フレーム口径を可能な限り小さくし、レンズ設計段階でアイポイントとフレーム形状を織り込んでレンズ制作し軽量化を試みた。視力に影響する眼位を検査した所遠視性眼にありがちな内斜位を検査。

現在の状況と使用中の眼鏡

旧眼鏡度数 (内斜視矯正なし)

右 S+12.00

左 S+13.00

瞳孔間距離 64mm

使用中の眼鏡
使用中の眼鏡
上部から
上部から レンズの厚みに注意
上部から
下部から レンズの厚みに注意

ユーザーの話

ハードコンタクトレンズを併用中だが眼鏡・コンタクトも十分な視力が出ず 両眼視力0.6 運転免許ギリギリでいつも免許更新時不安を感じてきた。現在使用中の眼鏡は10年使用で古くレンズに傷(表面にひび割れクラック・ゆず肌状)などのため見えにくい、日常生活でよく見える眼鏡が欲しい。

使用中のハードコンタクトレンズ

ハードコンタクトレンズ度数 (構造的にコンタクトレンズはプリズム矯正不可能、コンタクト装着の上に眼鏡装着しプリズム矯正を行うことは可能)

右 S+17.00

左 S+18.00

眼鏡度数に比べ度数は強いが、頂点間距離すなわちコンタクトレンズは角膜上に置くため度数を強くする頂点間距離補正によるもので、ほぼ眼鏡度数と差が無いとみなすことが出来る。

視力測定の結果 強い遠視性に加え内斜位を検出

右 S+12.00 左 S+14.00 内斜位 7.00⊿

 

レンズメーカーが勧める見栄えの悪いレンチキュラーレンズを避け、一般単焦点レンズで軽量化を極限まで追求した。遠視の場合経験的に何故か非球面レンズはユーザーの装用感が悪く球面タイプのレンズ使用。

レンチキュラーレンズ
レンチキュラーレンズ

軽量化の結果

フレーム+レンズの総重量 19.7g である。

対応日時2018/7/5
PG・目的遠用 Amblyopia
利目【右左】
R=裸眼0.05 矯正0.9~1.0pXS+12.00
(R)⊿BO 3.50⊿
L=裸眼<.05 矯正0.4XS+14.00
(L)⊿BO 3.50⊿
VA0.9~1.0p
PD遠用=63 (見かけ67mm)
フレームJhonLenon JL-1027 
フレームサイズ39/25-138
レンズ1.6 HX UV 
レンズシェープ登録 ICE1000180710
加工条件コバ鏡面 ソフト加工
総重量19.7g

結論 

よく見えるというコンタクトレンズ以上の矯正視力獲得、気づかなかった内斜視の発見と視力改善

この度数程度であればレンズメーカーは製作範囲の括りから見苦しいレンチキュラーを勧めるが、今回一般単焦点の製作範囲S+10.00を超えたレンズが可能であったのでこれを応用。レンズ縁の最小厚は0.5mmでかなり軽量化できた。レンズ度数をイメージし難いが、言い換えると虫眼鏡のレンズの度数はS+4.00程度のもので、S+12.00と言う度数は虫眼鏡3枚分の厚みであると想像していただければ、容易に理解できるであろう。

設計したレンズ設計図をページ下方に貼り付けたので参考にされたい。単純にレンズ製作したときの厚みは数値の下にあり、改善された厚みは上部に表記されている。

レンズの厚み図面
レンズの厚み図面
レンズレイアウト図面
レンズレイアウト図面

測定された予定光学中心の位置

 

アイポイント測定直後
アイポイント測定直後
レンズ加工取り付け直後
レンズ加工取り付け直後

プリズム度数による厚みの偏移

左右のレンズは基底外方(ベースアウト3.50⊿)外側で厚みが増しているのがわかる。逆に鼻側はナイフエッジの0.5mmの極薄の仕上がりである。

上部よりレンズ厚み
上部よりレンズ厚み
下部よりレンズ厚み
下部よりレンズ厚み
実装直後
実装直後

瞳孔間距離補正

内斜視や内斜位矯正の場合、PDメーターやオートレフの瞳孔間距離はそのままでは使えず、そのとおり制作すると眼鏡の中心は合わなくなる。プリズム矯正により瞳孔間距離は微妙に変化するが直下の写真はレンズ中心(球面とプリズム度数のミックス)がユーザーに正確に合わされていることを写真から見ることが出来る。中心を誤って制作すれば当初予定したプリズム当量は簡単に崩れ去り別のプリズム度数になってしまい作り直しをせねばならなくなる。

レンズと目の中心チェック
レンズと目の中心チェック

前傾角調整

頂点間距離とフレーム前傾角は適正に調整されていることが見て解る

前傾角 右側から
前傾角 右側から

 

前傾角 左から
前傾角 左から

 

指導 強度遠視性レンズの基本的光学性能

このような強度遠視性レンズの場合、レンズはある角度で鏡面反射を起こし見えない角度がある、言い換えると視野角が狭くなる欠点の説明(眼鏡には使用方法があり無造作に使えば危険を及ぼす死角の問題がある。正しく使えば欠点を補完できる)。左右で球面度数差が2度ほどあり眼鏡が単純にズレ下がるだけで上下プリズムが生じるが強度数と兼ね合わせ、自己で下手な測定機器を持たなくともレンズ中心と目の一致を確かめ補正する方法を伝授・指導。当店が実施する定期点検の重要性も合わせて説明。

結論

矯正後 1週目 初回点検 両眼視力 0.9~1.0p 十字ポラテスト 正常

「今までと比べ違和感なくよく見える。距離感が生じている。今までよく見えると思っていたハードコンタクトよりよく見える。」

運転免許の視力検査:楽に合格したとのご連絡がありました

コンタクトレンズで斜視や斜位矯正は構造的に不可能、ぼやけた見え方の原因は矯正度数と内斜視矯正した眼鏡により解決。

1ヶ月後点検

8月 一ヶ月後点検 両眼視力 1.0~1.2p 十字ポラテスト 正常





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