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フレームが白くなった

2020年5月7日

フレームが白くなった


【フレーム磨き大作戦】簡単に手に入る材料で修理、安くて、早い!

吉野家の牛丼ではありません。(笑) 食べられない・美味しくない!

 

ミッション・インポッシブル・・・フィリプス君、君もしくは君の仲間が「フレーム磨き大作戦」に失敗しても当局は一切関知しないからそのつもりで・・・グッドラック!

わ~っ! 長年使ってきたお気に入りメガネ・プラスチック・フレームが「白くなった」「白化した」

「結構このメガネ使って愛着があるんだな~、でもフレームやメガネのプラスチック部品が「白くなった」「白化した」「ツヤが消えた」「表面がザラザラになった」」人知れず悶々・・・
なんか方法ないだろうか?ネットで検索・・・という次第だったと思います。

注意 レンズには向かないので、レンズでは絶対やらないように!

眼鏡屋が取いだしたる今日の検体(けんたい)は、お客さんのメガネ部品「イヤーピース」(耳にかかるプラスチック部品、業界の呼び名は先セル、モダン、英語ではEar Piece)長年の使用で体から出た脂肪・油コートで黒光り、どれが白いのか不明だが・・・表面は白化しプラスチック劣化(酢酸(さくさん)セルローズ、商品名アセチ)など雑菌の巣窟。洗うとプラスチックが白化したのでなく、こびりついた人間の垢が白くふやけていたという場合も結構あります。実に~ キチャナイ!(_)

メガネ部品「イヤーピース」
メガネ部品「イヤーピース」

検体は、妙に身体からでた垢と油脂分がコーティングされて、それなりに垢光(あかびかり)しているツワモノ。無論ご多分に漏れず人間の垢も水でふやけていました。

とりあえずお客さんのメガネは部品交換で修理完了でなんの役にも立たないゴミ。実は、この部品残骸はゴミ箱へポイ・・・待てよ、眼鏡修理の説明に使えそう・・・

正直言って汚いものには、あまり触(さわ)りたくない(_)

白化トラブルの解決策説明(かいけつさくせつめい)の条件(じょうけん)すべて満足する格好の検体!気を取り直してゴミ箱漁(あさ)りし、取り置き。暇(ひま)なメガネ屋、時間の合間(あいま)に実験して見ようかと思っていた事の実行という次第。

さて、このゴミ・・・いや検体をご覧ください。根本(ねもと)辺(あた)りを見ていただくと、表面はザラザラ、白化、おまけにひび割れ。

なぜこのようになるか?簡単な説明

メガネは部品交換で修理

ご存知でしょうか?まず知っておいてほしいこと・・・プラスチックは、酸性(さんせい)なのです。
長年の使用で表面がアルカリや汗などなどで加水分解(かすいぶんかい)や中和(ちゅうわ)すると分子構造(ぶんしこうぞう)がボロボロになり劣化(れっか)し崩(くず)れ崩壊してしまいます。変質した部分では皮が剥けたりササクレたりもします。

千枚めくりのように皮が剥ける現象をマイグレーションと呼びます。
これらは、プラスチック材料の中性化による劣化です。

これに加え、人間の身体から出る汗と油は、意外と強力な破壊力(はかいりょく)に富み、傷(いた)みにくいと思われるプラスチックすらこのように傷まさせます。(別な呼び方だと腐(くさ)らせる(笑))

最初表面が白く変質した場合、人間の身体から出る汗と油脂で劣化促進(れっかそくしん)され、加えて適度(てきど)な体温が更に分子活動(かつどう)を活発にし、ヒビ割れなどが生じます。

このようなヒビ割れは、人間の油脂や垢(あか)でコーティングされていると一般に目立ちません。

しかし汚れを取り除くと見えてくるヘアーラインが見えた時かなり深くまでヒビ割れが入っているのが普通です。

件のメガネ屋はお客から頼まれてフレームの歪みを修正しようと触った途端、ポキパキ!

強いと思うプラスチックは粘(ねば)りをなくし、ヒビ割れから簡単に折(お)れてしまい、善意の関わりが補償問題に発展し加害者!

客 「お前やっただろ~ щ(゚д゚щ)カモーン お前の責任」

メガネ屋 (ToT)「あぁ~触らなかったら良かった!(後の祭り)」


メガネ受難(じゅなん)・・・温泉やお風呂で~  (_)

時々検索で見かけたのは、温泉に入った後「メガネにヒビが入った~」などと驚(おどろ)く方がおられます。

ん~!? ナンノコッチャない

油と垢(あか)が洗剤などで洗い流され、長年使用し劣化した下地(したじ)が現れた・・・ひび割れが見えただけ

メガネ屋 「そのメガネは終わっている(=^・^=)」

一度温泉やお風呂に入ったくらいでメガネフレームにひび割れなど入るなど、まずありえないわけであるが・・・誰かのせいにしたい(笑)


温泉にまつわる余談(よだん)だよん щ(゚д゚щ)カモーン

金属枠は温泉でメッキの色が変わる
硫化水素(りゅうかすいそ)ガスで金メッキの色が変わることは時々ある。金メッキは、一般に合金(ごうきん)状態の皮膜(ひまく)が多く、銅や銀成分が化学変化により変色する場合多々ある。
これも特殊な洗浄液(せんじょうえき)(少しこましなメガネ屋なら持ってます。)
もとの金色に戻すことが可能な場合もあります。
ただし厚めっきか金張りフレームの高級品限定!
安物のフラッシュメッキ品々は諦(あきら)めませう(笑)
大分脇道にそれてしまった。

プラスチックフレームの場合は、硫化水素などでこのようなことはありませんのでご安心を・・・


白化した 傷みを修復
白化した 傷みを修復

さて、この検体、例に漏(も)れず縦や横にひび割れが入っていました。

プラスチックもいろいろ
この樹脂製(じゅしせい)部品の正体は?

1)安物の射出成形機(しゃしゅつせいけいき)で鋳型(いがた)に流し込んで作った内部応力(ないぶおうりょく)で歪を多く含むものと
2)この検体・・・以下ゴミと呼ぶ(笑)ゴミは、内部応力を持たない歪の少ない、プラスチック板から削り出されたチト高級なものとの2種類に大別されます。

どちらが傷みにくいか?は、一概に何ともいえませんが・・・まっ 板生地を加工する部品のほうが仕入れ価格も高く高級です。

白い 白化した 傷みを修復(しゅうふく)
修復と言っても・・・基本的には、傷んだ表面を取り去る作業を意味します。

亀裂(きれつ)の入ったものは、先ず修復不可と考えてください。

最初汚い表面の油脂分を中性洗剤(ちゅうせいせんざい)と超音波洗浄機(ちょうおんぱせんじょうき)で洗浄=脱脂(だっし、専門的には)したのですが、なかなか手ごわい相手だった。

とりあえず#400のサンドペーパーで簡単に中性化したり、泡状になっていた部分を削り落とそうとやってみました、かなり手強い、なかなか落ちん・・・・仕方無く、切削力(せっさくりょく)のあるヤスリを持ちだし削り落とし作業だった。可愛い皮一枚の程度でなく相当重症。
表面は、ヤスリの跡(あと)などでまだザラザラ

ヤスリで削った跡が残りザラザラ
ヤスリで削った跡が残りザラザラ

600メッシュのサンドペーパである程度表面をならしたところ。

#600メッシュの耐水サンドペーパである程度表面をならしたところ。
#600メッシュの耐水サンドペーパである程度表面をならしたところ。

好奇心
すぐ脱線(だっせん)・・・ヒビ割れ(亀裂)の深さを見るためにヤスリで削ってどこまでヒビが入っているか好奇心で確かめてみた。

かなり深層部分まで劣化が達しており、通常の眼鏡枠で、この程度だとフレームの寿命(じゅみょう)過去完了(かこかんりょう)。

仮にレンズを保持するリム部であれば簡単にポキポキ折れ、もはや使いものにならない。
このゴミの母体=フレーム本体は、メタルフレームのため部品交換で廃棄処分(はいきしょぶん)を免(まぬがれ)た。

よく、素人考えで「強度の高いプラスチックフレーム」ということで求めるユーザーが多い。しかし実はこのようなプラスチックフレームの耐久性は、メタルフレーム比べるとかなり落ちる。長くて5年が限界である。

紫外線の与える影響
プラスチックが劣化するファクターは、上記に述べた人間の油脂や汗以外に、自然界で燦々と降り注がれる紫外線(しがいせん)が大きな破壊力を同時に及ぼしている。


誰が決めた「金属みがき」!!!!(笑)
筆者の体験談
プラスチック枠を磨(みが)くのに我々は白棒(しろぼう)という研磨剤を下のようなバフ研磨台を使用するが、バフという回転する丸く切られた布切れの束に研磨剤を固めた棒を押し付け、研磨剤を布に移しプラスチックフレームを磨草業をよく行っている。

ところが細かい部分を磨くとき、高速回転するバフは目的物のプラスチックを摩擦熱で熔かすためクロスで手磨きを加えようと固形物の研磨剤を他の布に移すのに幾ら擦りつけてもなかなか移らず苦労していた。

プラスチック枠を磨くのに我々は白棒という研磨剤を使う
プラスチック枠を磨くのに我々は白棒という研磨剤を使う

一方この固形研磨剤、主役の研磨剤は「酸化アルミニウム」という成分である。ちなみに「酸化アルミニウム」サファイア・ルビーの主成分で硬度は8.5 ダイヤモンドは硬度9.0

バフ研磨用のため固めるのにステアリン酸という油脂分をツナギに使い研磨で生じる摩擦熱(まさつねつ)を生じにくくし相手材料の変形などを防止する役割がある。だが手作業には向かない。

臭い金属磨き剤
昔ある日、自転車のサビなどを落とし艶(つや)を出す昔からある「○カール」(商標なので実名伏せてあります(笑)
○は適当に想像されたい・・・ピ) 成分を見たら、同じ「酸化アルミニウム」・・・ふっと!気がついた。何じゃこれ、液体だけで同じ成分!だべ~

・・・ということで気が付き、試しに使ったらなかなかグー(^^)よく磨ける。

ところで誰が決めた!?「金属磨き」?巷でいろんな名前で売られているこの手のシロモノ、要はみんな名前が違うだけ同じ研磨剤。

欠点は「臭い」脂肪酸と灯油が原因。ウダウダ理屈つけるのが居て灯油がプラスチックを侵食するとか・・・言ったところで短時間の話、常識的になんの影響もなく、使ってみたらなかなか劣化皮膜(れっかひまく)がよく落ちる (=^・^=)

今日までおそらく十数年間愛用、もちろんメガネ枠の小傷落としなど・・・今もいろいろ使っています。

使えるのはメタルフレームだけ? いいえ 色んな所に使えます。
臭い金属磨きは、仕上げの話だけのこと・・・ただし深い傷みにこんなモン使って磨いていたら日が暮れる。

一方、ネットにあるお高い「セル磨き」の薬剤など詳しく使用研磨剤の説明がないもののほうが怪しい(笑)
一応プロフェッショナルとしては買おうなんて気は、さらさら湧いてこない。

ひどい傷や傷み
ひどい傷や傷みは、サンドペーパーを使うのが王道で時間と手間を省ける。
さて・・・ということで800メッシュのサンドペーパーで磨いた・・・

家族に「サンドペーパーを買ってきてね」などと頼むとき、木工用のを買わないように注意されたい。
「耐水サンドペーパー」を買いましょう。研磨して出てくるカスなどがサンドペーパーの目詰まりになるので、水」をつけながら磨くと効率よく落ちます。

更に細かい耐水ペーパー#800で磨いた
更に細かい耐水ペーパー#800で磨いた

この後、いきなり金属磨きでプラスチックを磨いたのがこれ、写真ピンボケしてますが・・・ピカピカではありませんが、派手でない落ち着いた深いツヤ、素地の風合いは出ています。普通は十分これで間に合います。

仕上げは金属磨きピ○ール
仕上げは金属磨きピ○ール

これでフレームが「白くなった」「白化した」などの問題は解決するでしょう。

この辺で済ましても、白いのが取れ大分綺麗になっていると思います。

プロの拘り
ただ、これで終わっていたらプロの名に恥じる(笑)
おまけに気短な職人根性ムラムラ~・・・バフで磨いてしまおう!

業務用バフ装置
業務用バフ装置
バフで磨いてしまいました
バフで磨いてしまいました

(=^・^=)

色々時間を掛けて作業をしました・・・が

ハイ  (^_^;)  フット気がついた時、ゴミは、やはりゴミ、なんの使いみちもないゴミを一生懸命磨いていた。

さて・・・研磨について少しご理解いただけたでしょうか?
理解いただければ、ゴミでなく試験検体ということで少しは自尊心を確保。

マトメ
1)眼鏡フレームの白くなった部分は、粗い #400メッシュ~#600~#800(#1000でも可)
徐々に番手を細くして磨いて行きます。数字が大きい方が細かい仕上がりになります。

メッシュとは砥粒の細かさを表す。

「金属みがき」や「セルフレーム磨き」を使わなくても、1000メッシュのサンドペーパーのきめ細かさであれば、通用する程度の艶が出るかと存じます。節約したい御仁は、サンドペーパーだけでも間に合うかもしれませんよ (=^・^=)

2)仕上げは、液体金属みがきを布に移して、コツコツ磨いて艶を出します。

3)液体金属みがきに含まれる、灯油を中性洗剤で洗い、更に水洗し、水気を拭き取りれば完了

これらに必要なコストは、サンドペーパー 3枚 × 80円 240円+ 液体金属磨き 630円 合計870円ほどです。

ネットで販売されている「セルフレーム磨き」よりは安く、どこのホームセンター等で手に入り手短・便利・・・と思います。(=^・^=)

液体金属磨きは、量がそこそこありなんでも磨き倒してください。

メッキフレームは、簡単に下地が出て、みっともなくなる場合があり要注意。

 





 

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